去る10月2日、郡山市労働福祉会館で、『日本語フォーラム2005inふくしま』というイベントが開かれました。日本語フォーラム全国ネットという組織が主宰するもので、2005年度のシンポジウムが、ここ郡山市を会場に開催されました。
「日本語フォーラム」とは、日本で生活している外国人の生活・日本語支援に関わるボランティアや教育関係者が中心となって活動するものです。
今回は、開催が地元である、ということとともに、「母語・母文化を学べる場をどう創るか」という分科会に興味ひかれ、飛び入り参加させていただきました。
「母文化をどう学ぶか」は、当スクールの3番目の教育方針にもつながる重要なテーマです。以前にも述べましたように、敬意をもって母国・母文化を世界に向けて発信できる人間の養成が、私自身のミッションと考えています。
分科会自体は、非常に有意義でした。とくに日系や在日の方々、あるいはアジア圏から日本人男性に嫁いだ女性たちやがいかに深刻な問題をかかえているのか、次々と報告がなされました。
英語話者は、母語が世界共通語としての市民権をすでに獲得していますから、他の言語話者がさらされるような母語喪失の危機を感じにくい。めぐまれているな、と感じました。
日系ブラジル人3世の和田タニアさんの発表の中で、とても印象に残ったものがあります。
「日本は、違うものに対して拒絶をするため、母語の大切さに対する理解が少ない」(原文)という言葉です。すなわち、相手の文化を認め・受け入れる過程で、自分の文化というものへの認識も芽生える、ということだと解釈します。
ではどのように受け入れるのか?どのように芽生えさせるのか?という具体的な部分は、私の中では、まだまだモヤモヤとしたままなのですが、今回のお話を聞くことで、その必然性の部分で再確認ができたことは、非常によかったなと思っています。
ホームページもご覧ください→
ワイズ プリスクール アンド キンダーガーテン